女性やバレエダンサーは、反張膝(膝が柔らかく後ろに反ってしまう)の人が多いので、
膝のコントロールが難しい場合があります。
★人の基本的立位姿勢の重心線を横から見ると、
外くるぶしの前方 → 膝関節中心のやや前方(膝前後径の前三分の一) → 大転子 → 肩峰 → 耳のやや後方を通っています。
①②高校生のWちゃんです。
それほど悪くはないのですが、もう少し姿勢を良くしたいですね^^;
そこで以下のトレーニング・エクササイズをやってもらいました。
↓
(133)「棒を使うスクワットとランジ 1 (中高年の方、身体の硬い方、腰痛の方、膝の痛い方、必見!!)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/47284588.html
(139)「棒を使うスクワットとランジ 3 (身体の柔らかい方、腰痛の方、膝の痛い方、必見!!)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/47667454.html
(120)「足のトレーニング 13 (足踏みのトレーニング)(ダンス・バレエ)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46143956.html
(143)「足のトレーニング 16 (バランスディスク、バランスキューブ)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/47826255.html
背骨の伸ばし方と、膝の伸ばし方をやってもらいました。
③④1回のトレーニング・エクササイズで、別人のように姿勢が良くなりました!!
本当は、もう少し重心軸、腰椎と骨盤、肋骨と肩甲骨・肩関節のラインを修正したかったのですが・・・
ケガもほぼ良くなり、学校の試験が始まったことで来院しなくなってしまいました。
さて、子供のころから10年~15年以上立ち方を訓練しているバレエダンサーの6番アテールの写真を集めてみました。
正面の写真は山ほどあるのですが、6番の側面の写真は極端に少ないです^^;
⑤⑥13歳のYちゃんです。
(93)「背中の作り方 1 (身体の柔らかい人用)(バレエ)と、色々な足17(有痛性外脛骨)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/42008418.html
⑦⑧⑨⑩15歳のAちゃんです。(施術&トレーニング後の写真です)
(98)「良い姿勢を作ろう!!(骨盤&背中&重心軸のリセットをした結果)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/42715108.html
⑪⑫15歳のSちゃんです。
(257)「足と体幹部をつなげるためのトレーニング 3 (立位バージョン)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/52402375.html
⑬⑭⑮⑯20歳のNちゃんです。
★人の基本的立位姿勢の重心線を横から見ると、
外くるぶしの前方 → 膝関節中心のやや前方(膝前後径の前三分の一) → 大転子 → 肩峰 → 耳のやや後方を通っています。
バレエをしている人でも、これらの重心軸が正しく通っている人もいます。
また、バレエでは重心が少し(2~3センチくらい)前なので、外くるぶしの前方から上にラインを引いていくと、
★膝関節中心のやや前方(膝前後径の前三分の一) → 大転子 → 肩峰 → 耳のやや後方などの位置が、
ラインよりもやや前方へ移動するはずなのです。
し、しかし・・・
★ほとんどのダンサーが、膝関節の位置が、ライン上または少し後ろにあります。
つまり、理想的な位置よりも膝関節の位置が後ろにあるのです。
これは何を意味するかと言うと、結論から書いてしまうと、
★膝関節を後ろに押しつけて立っていることになります。
★多くのダンサーたちは、「膝を後に押し付けてはいけない」ということを知っています。
ですから、バレエをしているときや写真を撮るときは、かなり正しい位置で立っています。
そこで写真の黄色いラインに注目してみてください。
★縦のラインは、足関節の外くるぶしのラインです。
横のラインは、第5中足骨骨頭と踵骨の荷重する最終部を結んだラインです。
この縦のラインと横のラインの交差部分は、前部と後部の比率が3分の1~4分の1が理想的と言われています。
★後部が短くなればなるほど、身体の後方の支えがなくなり、
腰部、背部、頸部の緊張が増加し負担が大きくなります。
★ほとんどのダンサーが、膝関節の位置がライン上か、少し後ろにあります。
つまり、理想的な位置よりも膝関節の位置が後ろにあるのです。
★「膝を後に押し付けてはいけない」ということを知っているダンサーたちが行っていることは、
膝を伸ばすために、ふくらはぎや足部を後に押し付けて立っている、ということです。
☆バレエ解剖学を少し復習してみましょう。
(79)色々な足 69(10歳のバレエダンサー)(足関節周囲のバレエ解剖学・基礎編)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/3176/
★足関節・足部を底屈(ポアントやルルベ、タンジュ)するときの主な筋は、
下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)で、アキレス腱となって踵骨(かかと)
についています。
★腓腹筋の作用は、足関節・足部を底屈し、かかとを上げます。
しかし腓腹筋には、膝関節を曲げる作用もあり、
足関節を固定していると、下腿や大腿を後方へ引っ張る作用もあります。
★ヒラメ筋の作用は、足関節・足部を底屈しかかとを上げます。
しかしヒラメ筋には、足関節を固定していると、下腿を後方へ引っ張る作用もあります。
★足関節・足部を底屈(ポアントやルルベ、タンジュ)するときの主な筋は、下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)ですが、
この筋肉を使い過ぎると、バレエをしているとき、自分がやろうとしていないのに、
膝が少し曲がってしまったり、下腿が後方へ引っ張られてしまったりすることがあります。
★つまり、立位で足部が固定されているときに腓腹筋とヒラメ筋を使い過ぎると、
大腿部の下端部や下腿部が後方へ引っ張られるのです。
⑰結果の出せる整形外科理学療法(運動連鎖から全身をみる)より
足関節(距腿関節)は、下腿骨(脛骨と腓骨)が距骨を囲むようにして関節を構成しています。
⑱図説ダンスの解剖・運動学大辞典より
★下腿部が後方へずれていくと、
立位で固定されている足関節の関節面である距骨の上を後方へ滑っていきます。
⑲下腿部が後方へずれていくと、
立位で固定されている足関節の関節面である距骨は前方へずれている状態になります。
縦のラインと横のラインの交差部分は、前部と後部の比率が3分の1~4分の1が理想的と言われています。
★足関節(距腿関節)の後部が短い(外見上のかかとが短い)状態は、
腓腹筋とヒラメ筋で、下腿部(ふくらはぎ)を後方に押し付けることで起こっていることが考えられます。
★後部が短くなればなるほど、身体の後方の支えがなくなり、
腰部、背部、頸部の緊張が増加し負担が大きくなります。
★多くのダンサーたちは、「膝を後に押し付けてはいけない」ということを知っています。
ですから、バレエをしているときや写真を撮るときは、かなり正しい位置で立っています。
実は・・・私がダンサーと立ち話をしているとき、
彼女達が膝や足を後に押し付けて立っている姿を、私はかなり見てきました。
彼女たちが踊っているときや写真に収められた立ち姿とは、
別人のような姿勢で立っているダンサーも結構いるのです。
バレエを踊っているときは正しい姿勢で立つことができるけれど、
日常的には膝や足を後に押し付けて立っているということを多く見かけます。
★バレエをしている時間よりも日常生活での時間の方が長いと思いますので、
日常生活での正しい姿勢や正しい身体の使い方は、実はとても重要なのです。
後編に続く・・・
過去のblogで、「反張膝」や「膝の伸ばし方」について特集したものです。
興味がある方は、参考にしてください。
↓
(50)「色々な足 10 (有痛性外脛骨、ローリング、反張膝)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/26237637.html
(97)「重心軸でのトレーニング(バレエ、膝の伸ばし方、反張膝の修正)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/42702778.html
(98)「良い姿勢を作ろう!!(骨盤&背中&重心軸のリセットをした結果)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/42715108.html
(102)「ハムストリングスのストレッチ7(ジャックナイフストレッチ2)(膝の伸ばし方)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/43688978.html
(103)「ハムストリングスのストレッチ8(ジャックナイフストレッチ3)(身体の硬い方必見!継続は力なり!!)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/43744445.html
(104)「膝の伸ばし方、後ろ脚を上げるためのトレーニング 1 (バレエ)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/43884585.html
(105)「膝の伸ばし方、後ろ脚を上げるためのトレーニング 2 (バレエ、5番ポジション)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/43950797.html
(120)「足のトレーニング 13 (足踏みのトレーニング)(ダンス・バレエ)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46143956.html
(129)「壁を使うストレッチ 1 (腰痛の方、身体の硬い方、反張膝の方、必見!!)(バレエ編)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46996609.html
(130)「壁を使うストレッチ 2 (腰痛の方、身体の硬い方、反張膝の方、必見!!)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/47062291.html
(167)「ながらエクササイズ 2(日常生活での股関節の曲げ方、膝の伸ばし方)(腰痛、膝痛の方必見!)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/49776502.html
(287)「内転筋にスイッチを入れよう!!(股関節や膝が柔らかいダンサーさん用)(反張膝、膝の伸ばし方)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/53407493.html
(291)「足のトレーニング 22 (足踏みのトレーニング 3 )(膝の伸ばし方に気を付けて!!)(キックボクシングでふくらはぎの肉離れをした40代の女性)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/53536590.html
(63)膝の伸ばし方(反張膝・X脚)(12歳の男性ダンサー)(足裏で床を押す)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2714/
いけちゃん
いけちゃんのblog 1 目次 (2012年3月 ~ 2019年11月)
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46271926.html
足関節捻挫後のトレーニング(リハビリ)
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/49979025.html
いけちゃんのblog 2 目次 (2019年10月 ~ )
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/892/
新足のトレーニング総集編(三角骨・長母趾屈筋腱炎・腱鞘炎)(シンスプリント)(有痛性外脛骨)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/3000/
新ストレッチ総集編
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2986/
新色々な足総集編
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2992/
新テーピング総集編
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2996/
新足底板と靴の総集編